MV「Electric Kiss」についての記事、第2弾です!
④【Xiumin】学校いちの美少女
【ミ。ン。ソ。ク。さま♡】
先日、ミンソクさまが書かれたハングルとアルファベットの文字を見たのだけど、少なからず驚きました。
くるくるした丸文字で、ものすごーく、かわいいの。
ひとつひとつの線がきちんとていねいに揃って並んでいて、27歳の男の人が書いたっていうより、「学校一の優等生の美少女」が書いたみたいな文字、だったんですよ……(はあ……ため息)。
このひとって、書く文字まで「ミ。ン。ソ。ク。さま♡」なんだ……と感動すら覚えました。
そんなミンソクさまの、今回のMV。
紫色の風船と、黄色と黒の大胆なストライプのセーター。
一歩間違えば、たぶん大事故になってたキッチュさだったと思うのだけど、彼の可憐な美貌(ああ…あの横顔の美しさ!フープのピアス!)と組ませると、くるりと反転して不思議な魅力を作り出す。
レトロなニュアンスの、8ミリカメラを一生懸命回していらしたのだけど、そのお姿を見て、ああそうか、と夜ふチョコは膝を打ちました。
私、ミンソクさまが、「何かを一生懸命やっている横顔」を見るのが、すごく好きなんですねえ…
(ねえねえ、あそこで彼が一生懸命、映像に収めようとしてたのは、セフナの姿なの? そういうストーリーを読み取るべきなの? ──だけど、あの距離からだと、あのカメラで望遠を撮影するのは無理な感じがして、それは深読みにすぎるよねえ)
(「深読みにすぎる」と言えば、今回、チャニョルとカイの間になんらかのストーリーを作ろうとしてる?)
ミンソクさまが台本(なのかな?)を読んでいる映像を見たことがあるのですが。
うつむきかげんの横顔で、文字をすばやく目で追う表情に、ものすごく胸がきゅんとした記憶があるのです。
それと、日本語を話すスタッフさんをじっと見たあと、くるっと目を動かして、今度は通訳氏の顔を見て、その言葉に耳を傾けるところ、とか。
何かを一生懸命食べるところとか、何かを操作しているところ、とか。
そういう真剣な彼の顔が、私はとても好きなんだなと気づきました。
(それより、あの黒くて細長い、触手のような風船の群れのなかに、私たちのミンソクさまを連れてきちゃダメ!
「よからぬもの」を連想してしまうのは、私だけじゃないはずよ!・苦笑)
⑤【Chen】センチメンタル
このひとは、決定的に「目」がいい。
口のかたちも、特徴的な眉の表情も。
ジョンデの顔立ちはかなり個性的で、たとえばレイやチャニョルのような、「誰がどこから見ても美形」というナチュラル・ボーン・ビューティではないのかもしれないのだけど。
彼があの「目」を持っているせいで、顔のパーツのすべてが、きらきらとした魅力にあふれだす。
オレンジの髪色、下ろした前髪、フードつきのプルオーバー。
そして「笑う一歩手前」の表情のアップ。
「少年」を表すような、それらたくさんの記号をまとっていても、けれど彼は、しっかりと「青年の顔」をするようになったなあ、と思う。
それが頼もしいようにも、すこしせつないような気もする、そんなセンチメンタルな映像だった。
1. 『EX’ACT』の頃
そして。
今更なんですけど、ジョンデくん、ほんとうに、ほんとうに歌がうまくなりましたねえ……
このブログを始めたばかりの頃、私は『コンコースの片隅で/Cloud 9』という、ベッキョンについての(暑苦しい愛を語り倒した)テキストを書いているのですが、そのなかで、何度か書いたり消したりした文章がありました。
「たとえばジョンデもかなり器用で高い技術を持った歌い手だけど、(ベクのように)ここまで自由自在に彼自身の声を操作できているかなあ」
結局はこういう書き方で残したのですが、そのとき、私の心中には、本当はこんな思いが去来していたのです。
──「うーん、ジョンデ、負けちゃったなあ。ベッキョンの歌声に比べると、負けちゃってるなあ」
「Cloud9」で、「ベクと同じメロディ」を歌っていたのがジョンデでした。
韓国語などひとつもわからない私が、「Cloud9」のなかの、あの太陽の歌声の力だけで、ベクペンとしてすっころんでしまった。
それほどまでに光り輝いていたあの歌声と、「2番で同じメロディ」を歌っていたのがジョンデだったんです。
ハイトーンのクリスタルヴォイスのジョンデと、ハスキーなベッキョン。
声質は「真逆」というぐらいに異なっている彼ら2人は、あの「EX'ACT」というアルバムで、わりとどの楽曲でも、「対」になるようなラインを与えられていました。
そうすると聴いている私たちは、どうしたって「ベクとジョンデの優劣」について、反射的に考えてしまうような構成になっていたと思うのです。
そして、あのアルバム全体を聴きながら、私(という素人の、個人的な感想でしかない、とお断りしておくけれど)は、幾度か「うーん、ジョンデくん、ベクに負けちゃってるなあ…」と思っていたのでした。
「だって、このアルバムのベッキョン、とつぜん、凄くなっちゃってて、もう誰も勝てないよ」と。
とはいうものの、ジョンデがその魅力を光り輝かせていたのが「Heaven」でした。
このひとに、こういうロマンチックなメロディラインを歌わせると、その澄んだハイトーンの歌声の魅力が炸裂すると思うのです。
旋律のなかに、きれいな光が乱反射しているみたいで、彼の「Hello, Angel」から始まるあの歌を、私は何度も何度もリピートして聴きました。
そして、当然、彼らがステージ上で、生歌の「Heaven」を歌う映像もいくつか見たのですが……。
うーん……。
レコーディングでは光り輝いていたジョンデの声は、けれど、ステージの生歌だと、いつも不安定で、ご本人も結構つらそうな表情で歌っていました。
片方のイヤモニを手で覆って、必死に「正しいメロディ」に集中しようとする表情は、ファンとして、見てはいけないものを見てしまった気がして、私も見ていてつらかった。
(ギョンスも半拍ほどズレて歌いだしてしまったり、スホ・シウミンの声が、結構つらそう、とか、セフンのラップも、かなりやばい瞬間があったり、レイが「必死です、もう」な形相だったり、とか。
わりと、「うーん……」という場面が多かった。この歌、ステージ上で歌うには難しい楽曲なんでしょうね)
そんななかで、ベクひとりだけが「無敵状態」で歌ってるんですよ……。
とにかく、ベッキョンの歌声だけが、ほとばしるように豊かに会場に響きわたっている。
「Heaven」で、ジョンデは大きな「決めのパート」を2カ所貰っているんだけど、その1回目の歌い出しでコケて、2回目の「決めのパート」も決められなかった姿を見たとき、私は「ああ……」と思ってしまいました。
同い年のベッキョンの歌が、こんなにも強く温かく、太陽のようにひかり輝いているその隣で。
ジョンデくん、どんな気持ちになっちゃってるかなあ、と(非常に余計なお世話なんですけどね。ごめんね)。
2. 『GIRLS』——海を自由に泳ぐ魚
CBXの日本デビューの『GIRLS』を聴いたとき、第一印象が「うわ、ジョンデがすごい」でした。
何回、聴き直しても、その印象は変わることはなくて、どんどん深まっていきました。
ベクもかなり日本語をがんばってくれていたのだけれど、やはり部分部分で、日本語ネイティブの私たちの耳には「ん?」となってしまう瞬間がある。
でも、ジョンデの日本語には、そういう瞬間すら、ほぼ、なかったんですよ。
海を自由に泳ぐ魚。広く高い空をはばたく鳥。
日本語という「外国語」で歌うことが、彼の表現の足かせに、まったくなってない。
自由自在に、彼の翼を広げて、高く、遠くまで。
(あのですね、SHINeeのオニュがまさしくそういう歌い手。
このひと、日本語で話をすると、「あ、韓国人の彼が、一生懸命勉強して日本語を話してくれているんだな」という印象なのだけれど、歌の中だと、日本語の発音が異様にうまいんです。彼にとって日本語が第二言語だというのが信じられないくらい。ちなみに歌の中の英語の発音だって、すごくきれい。
ジョンデもそうなんですよねー……このひとも、デビュー当時から歌の中の英語の発音も、とてもきれいでした)
日本語の面だけじゃなくても、ジョンデの歌は、あのアルバムのなかですごかったと思う。
彼本人も一番好きだと言っていた『Diamond Crystal』は、あの澄んだ声の魅力を増幅させるようなメロディラインだったし、聴いているだけでうっとりしてしまうような、きれいな月のひかりのような声でした。
日本にCBXの3人で来てくれた6月、「Cherish」を生歌で披露してくれたと思うのだけど(あれ、やっぱり別録り音源だったわけじゃないよね?)、ジョンデは声量もふんだんにあって、音程が不安定になることもなく歌いこなしていた。
「you're my everything」から始まる3連続のフレーズ、「ジョンデの超・決めパート」も、ばっちり決めてきていて(ほんと、ばっちりでしたよ!)、「ああ、ステージ上の生歌でも、このひとは、この水準まで来てるんだ」と、心の底から嬉しかったのです。
3. 『The War』——いろんな色の宝石
そして、『Girls』から数ヶ月後の『The War』。
あのアルバムのなかで、ジョンデの歌声はもっとも光り輝いていたと思うのです。
幾度か書いたことがあるけれど、彼は、わりとすぐに声を張ってしまうひとで、それがメロディのなかで決まるときにはものすごく決まるんだけど、辛口に言ってしまえば「表現がワンパターン」と言われてしまうようなきらいがあったかもしれないのですが。
でも、あのアルバムで、彼の声は驚くほど、豊かに多彩になっていたと思う。
今までの彼の歌声があまり持たなかった、「淡さ」「ニュアンス」「深み」「かそけさ」みたいな要素を、たくさん見せてくれたと思うのです。
「このひと、こういう魅力も持っていたんだ……」と感心してしまうような、繊細な歌い分けをしてみせてくれて、いろんな色彩の、きれいな宝石を見せてもらったような気がしました。
(そんな彼が、ソウルコンで「Heaven」をソロで歌ったというではないですか。
私、福岡ではそれが聴けるのではないかとものすごく待ち望んでいるのです。)
(2017.12.11)
(この記事は「勝手にMV評」⑦・「Xiumin」⑩・「Chen」(12)です。)
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