こんなかたちで、SHINeeが4人になってしまうなんて、思っていなかった。
ほんとうに、思っていなかった。
*
12月15日に、SHINeeの京セラと東京ドームのコンサート開催が発表されて、私は行く気満々でいました。
なんといっても、彼ら5人が揃ったところを、もう一度、見られるのです。
9月2日の東京ドームのステージで、「必ず、完全な5人になって、戻ってきます」といったキーの約束を、彼らは、ちゃんと守ってくれたんだ、と思いました。
ありがとう。
ほんとうに、ありがとう。
あの約束を大切にしてくれて。
*
「よくぞこれだけの男の子たちを、SMが見つけたなあ」と思うほど、すべてが揃った5人だった。
5人ともが傑出した魅力を持っているのに、その魅力の方向性が、5人とも、きれいに異なっているのだ。
5つの頂点を持つ、五芒星のように。それぞれの頂点にむかって、彼らはその個性を輝かせている。
そしてその五芒星は、一つの円のなかにきちんと収まるものでもある。
五芒星の5つの頂点から引かれた線は、同じ円の中心点から出発し、そしてそこへと帰着するから。
SHINeeって、そんなグループなんだと思う」
──オニュが、9月の東京ドーム・京セラのコンサートの「不参加」を決めた日の記事で、私はこんなふうに書いています。
あの5人は、魔法のような組み合わせの5人でした。
一人として欠けることのできない、奇跡のような組み合わせ。
5人揃うと、とてつもない光を発してくれるような、ほんとうに輝く5人だったと思うのです。
最初は面識のなかった彼らが、10年間ちかくの歳月をかけて。
だんだんと階段をのぼっていきながら(その階段も「2段抜かし」ぐらいのすごいスピードだった)、5人のなかの結束を固めていった。
歌にしてもダンスにしても。
そんなチームワークをいつも感じさせてくれていた。
そういうところが、私は大好きだったんです。
見ていて、無条件に幸福な気持ちになれたから。
(──やばい。過去形で書いたら、涙がとまらなくなった)
*
ファンクラブのサイトに、9月24日の京セラのコンサート終了後に、楽屋で撮られたらしい、(オニュ以外の)4人それぞれの写真とコメントがありました。
コメントには、29公演もの長い舞台を走りきったことへの、ファンやスタッフさんへの感謝、これからの抱負などがそれぞれの言葉で綴られていますが、オニュの不在に関しては、いっさい、ふれられていません。
そして、みんな、手を大きなパーにして、身体の前につきだしています。
キーが「SHINeeの5だよ」と言ってそのポーズをとり、他のメンバーがそれにならった、ということが、スタッフさんからのコメントで書かれていました。
トップバッターがジョンヒョンの写真でした。
ちょっと照れくさそうな、笑顔でした。
*
彼の遺書(の日本語の翻訳)を読みました。
ああ、こんなにも彼の心は悲鳴をあげていたんだ、と思いました。
堂々巡りになっている思考の流れ。
遺書というより、「作品」として感情を結晶化させたように、詩的で、繊細な語彙で綴られていると思いました。
けれども、結局、具体的に、何を訴えたいのかがよくわからない、彼のことば。
ただ、彼がとてもとても苦しんでいたこと、つらい思いでいたことだけは、伝わってきました。
*
何もかもを持っているひとでした。
音楽の神さまが、「君に」と指さしして才能を与えてくれたような、そんな非の打ち所のないひと。
力強いのに繊細なボーカル、作曲・作詞をこなす才能。
情熱的で勇気のあるひと。
頭もよくて、コミュニケーション能力にも優れていた。
責任感がつよくて、とても真面目で。
いろんなジョンヒョンの表情や歌声が浮かんでくるけれど。
なんかバカみたいに泣いてしまっていて、今は、それを聴いたり見たりできそうにありません。
*
こんなかたちで、SHINeeが4人になってしまうなんて、思っていなかった。
ねえ、ジョンヒョン。
ほんとうに、思っていなかった。
(2017.12.19)
↓ランキングに参加しています。お気に召したものがありましたら、クリックしてくださると嬉しいです。
(この記事は「SHINee」⑥の記事です。)
【Next ▶︎ 次の「SHINee」 記事⑦はこちら↓】