(ああ……チャニョル〜〜!!)
この記事は、下記の記事から続いています。まだお読みでない方は、よろしければ、そちらもあわせてどうぞ。
【EXO「Tempo」MV評①】スホ・ベク・チャニョル・チェン・カイ
【EXO「tempo」MV評②】セフン
こんにちは〜♪ 夜ふかしチョコレートです♪
やばくないですか、皆さま。寝不足……(うつろな目)
「♪明日は早いし まだ火曜だ〜し〜」(←「CBX」のチェンくんの声でお読みください)なのに、すでにへとへと感があるんですが、それもまた幸せ♡
だってベッキョンくんが、私を寝かせてくれないんですもの♪(←確かにそうだけども、ものすごく意味が違う)
何度もMV『Tempo』を見ていくうちに、「この映像を貫いているストーリーって何だろう…?」と考えるようになりました。
どうやらこれは、4組のペアが、4つの世界を展開しているみたい。
そして、その世界は、4つのキュービクル(cubicle :1つの空間を衝立で仕切った小区画のこと)に分かれていて、それぞれの部屋が壁を隔てて隣接しているようです。
というわけで、今日はその「4つのキュービクルと、その関係性」について、取り上げていきます♪
▲この壁で仕切られた4つの空間に、それぞれ4組のペアがいる。
壁の十字部分に突っ立っているフルフェイスのヘルメットをかぶった人物は、おそらくカイであるのだろう。
Cubicle1.「スホ+ベク」白いベッドのある部屋。
ベッド全体がキュービクル様のガラスで覆われていて、床には灯りの灯ったシャンデリアが置かれている。
クリスタルのルービックキューブを手にしたスホ。彼が背にしている壁には、大きな換気扇があり、その羽が回るにつれて、スホとベッキョンの顔の上に、動く影が落ちていく。
この部屋のドアには、上部に赤い数字を示す液晶掲示板があるのだが、その数字が刻々と変わる(が、逆さの数字もあったりして、「???」である。)
そのドアが通じる先は、ジョンデ・チャニョルの尋問室なのだろうか。……ジョンデが尋問室へ歩いて入っていくシーンでは、彼の背後の床のうえに、シャンデリアが映り込むのだ。
▼チャニョルがいる尋問室へ、入っていくジョンデ。その背後に、この部屋のシャンデリア。
Cubicle2.「チャニョル+ジョンデ」薄汚れた尋問室。
取調官はジョンデ、被疑者がチャニョル(←いいねえ、いいねえ、もうたまらないですねえ♪)
無機質なパイプ椅子、机、白い壁が薄汚れている。
机上にはスタンド、チャニョルを録画・録音するためのビデオカメラとテープレコーダー。
この尋問室には大きな窓があるが、その窓がある壁は、セフンがいるバーに隣接している。途中、バーにいるジョンデが、その窓からチャニョルを見ているシーンが挿入されるのだが、この部屋からその窓を見ると、単なる大きな鏡のように見える(▲上の写真参照)。
むろん、この「マジックミラー」は、被疑者を監視する目的でそこにはめ込まれているわけなのだろうけれど。
▼マジックミラー(?)越しに、チャニョルを見ているジョンデ。ジョンデの背後は、セフンがグラスを傾けているバー。
Cubicle3. 「シウミン+ギョンス」赤紫色の花のある部屋。
白い正方形の上に、もう一段、淡い紫色の正方形が乗っかっている。
部屋の中央に、花壇があるかのように、たくさんの赤紫色の花が咲いている。
向かい合うギョンスとシウミンは、直方体のクリスタルの駒と盤を使って、チェスのようなゲームをしているをしている。
MV終盤ちかく、その駒は、大きな1つの立方体に組み上げられ、最後のピースがシウミンの手によってはめこまれる。すると……。
Cubicle4. 「セフン+カイ」ピアノのあるバー。
ブラウンのスーツを着込んだセフンが、カウンター席でグラスを傾けている。
ヨーロッパの都市のどこかにありそうな雰囲気のバー。セフンの背後にいるジョンデが、窓からチャニョルがいる尋問室を見ているショットが挿入される。
そして、カイが弾くピアノは、このバーのなかにある。
フルフェイスのヘルメット+バイカーのコート姿の人物が、この部屋に入ってくると、その「外側」が揺らいで消え、中から黒服のカイが現れる。
5. 越境する
この4つのキュービクルそれぞれの世界を、越境できるメンバーがいる。
まずはジョンデ。
「ベクスホ」のベッドの部屋から出て、彼は尋問室へ入っていく。彼は、「セカイ」のピアノのあるバーの内部に立って、窓から尋問室をのぞき込んだりもする。
次はベク。
キュービクルを構成する壁の部分に立った、ヘルメットの人影が揺らいで、ヘルメットその他の外側が消えると、中からベッキョンが出てくるという場面がある。
▼中から出て来たベッキョン。
もう一人はカイ。
メット+コート+ロングブーツの人物が、ベクスホのベッドルームと尋問室を行き来するのだが、その人物は、ピアノバーの部屋にやってくると、カイであったことが判明するからだ。
また、この場所に、一人たたずむカイのショットもある。
ここはおそらく、キュービクルの外部であろうと思われる。
視点を移動させ、遠景のショットになると、カイがたたずむのは、バイカーたちがやってくる場所になっていることがわかる。
▲石柱(?)の上にいるカイ。
この場所に、一人のバイカーが登場。彼がバイクから降り立ち、ヘルメットを外すと……
▼……セフンだった!
▼スホ・チャニョルも越境できる組?(謎です)
白いスクリーン(曇りガラス?)の向こうに、人影が映る通路。
この場所を、チャニョルとスホが行き来する。
——というか、最初にみんなが登場する、あの「赤いキュービクル空間」も、超絶「???」のまま、である。
▲赤いキュービクルの謎。
▲謎2。シルエットはしうちゃん♡。
▲謎3。 レイさん♡
(注・中国版のMVには、オリジナルMVの3倍くらい、レイさんの登場シーンがあるのでチェックしてみてね♪ でも、全然他のメンバーと絡みがなくて、それが残念ですけど……。
でも、そのほかのダンスシーンでも、みんなが別の衣装のバージョンだったりする箇所もあるから、2つを見比べてみるのもおもしろいかも♡)
たぶん、この「赤いキューブ」に関しては、各自ティザー発表時にも出てきた、このディスクリプションと関係しているのだろうけれど。
▼「ティザー」発表時に出てきたこの画面。
訳:スピードを愛するバイカーたちは、赤いキューブにログインすると、凍結した時間のかけらのなかに入り込んでしまう。
与えられたパズルを解くことが、全員脱出の唯一のルートだ。
けれど、バイカーたちは誘惑に抗うことができずに、そのキューブのなかに再び戻ってしまう。
(一応、訳してみましたけど、訳してもよくわかんないですね……)
——とまあ、「謎だらけ」の「Tempo」MVなんですが、まあ、それらの「謎」に合理的な説明なんてつけずに、そのままにしておきましょう。
「なんだ、コレ、いったい、どーなってるの??」と不思議がりながら、この4つのキュービクルの世界に魅了されるのが、このMVの「正しい楽しみ方」なんだと思うのです。
『薄汚れた尋問室』
——新たにその取調官が尋問室にやってきたとき、俺は、おや?と思った。
ずいぶん若い。自分と同じくらいの年齢に見える。
にも関わらず、彼は、周囲の警官・刑事どもから最敬礼で迎えられていたのだ。
上下関係が絶対の法組織において、彼の父親ほどの年齢の男たちが平身低頭で接するということは、すなわち、彼の所属する階級が「かなり高い」ということを物語っている。
なんだ、こいつ。
どうして俺みたいなチンピラの取り調べに、そんな「上の人間」が来る?
「パク・チャニョル、26歳だね。住所不定、無職」
書類をめくりながら彼が言葉を発したとき、もう一度、おや?と思った。
ほんの少しの喋っただけでも、凛とひびく、とても綺麗な声をしていたから。
「覚醒剤取締法違反2件・騒擾罪3件・公務執行妨害、数えきれず」
そのきれいな声で、彼は、俺のこれまでの罪状をご丁寧に読み上げてくれた。
「これまでは執行猶予ですんだかもしれないが、今回の容疑が立件されれば、もうブタ箱に行くしかないな、おまえ」
非常に断定的に言われたが、俺は黙ったままでいた。
カーキ色のコートを着た、この若い取調官が、どうしてこの尋問室にやってきたのか、興味がわいたからだ。
「どうだ? 2、3年、臭いメシでも食ってくるか?」
「……」
「おまえみたいなチンピラには、返ってそのほうがいいかもしれんな、寝ぐらができて」
書類に視線を落としていた彼が、そんな高飛車なセリフを口にしたとき、俺は賭けに出ることにした。
「あのー」
「なんだ」
「……聞きたいことがあるんですけどー」
「言え」
「おまわりさんさー、なんであんた、俺なんかの取り調べに来たの」
おまわりさん、と呼びかけたとき、彼は言葉を返さなかったが、一瞬、ぴくりとその眉が動いた。
「あら。……あんた、おまわりさんじゃないのか」
からかうように言ってやると、彼は書類から目をあげた。
射抜くような視線だった。
「やっぱ、地方警察の人間じゃないんだな。じゃ、あんた、連邦捜査官か?」
「……私の身分を、おまえに明かす必要はない」
「え、そんなのいいんですかー? 公明正大であるべき取調室で、そんな非法行為が……」
そこまで俺が言い募ったとき、突如として彼は、非常に大胆な行為に出た。
手を伸ばして机上のテープレコーダーを止め、なおかつ、ビデオカメラを操作して、その録画をやめてしまったのだ。
わりと、あっけに取られた。
しょっぴかれたことなら何度もあるが、こんなふうに(妙に階位の高そうな)謎の取調官が出てきたのも、そいつが録画機材を停止したりするのも、まったく初めてのことだ。
「単刀直入に言おう」
凛とした声が響いた。
「私に協力するなら、今回の立件をまぬがれるよう、司法取引をもちかけてやってもいい」
「……ふうん? 協力って?」
「ある男の情報がほしい」
そう告げてきた彼の目は、驚くほど無防備に、彼の内面をさらけだしていた。
ふたつの大きな瞳が、燃えるようだ、と思った。……こんなふうに激しい感情を抱いている人間を、俺はひさしく、見たことがなかった。
「ある男って? どんなやつだよ。名前は?」
「本名はわからない。おまえと同じく、ナイトクラブやレストランで、ピアノ弾きをしている男だ。年齢は20代前半から半ば、通称、カイと呼ばれている」
——そこまで彼が言ったとき、俺はようやく、燃えるような目をした相手の意図が読めた。
「あんた。……『天使の詩』が聴きたいんだな?」
その瞬間、目の前の彼の顔色がはっきりと変わった。
さっと血の気が引いて蒼白になり、その後、かあっと上気して赤くなった。
図星だったのだ。
「あんた、カイがピアノで弾く『天使の詩』が聴きたいんだろう。だから、やつを探してる」
「——私はただ、彼に関する情報がほしいと言っているだけだ」
「やめとけ」
「そんなことを、おまえから言われる筋合いはない」
「アレは、——カイの『天使の詩』は、あんたの手に負えるようなシロモノじゃねえよ」
ぴしゃりとそう言ってやると、取調官は俺から視線を外して目を伏せた。
耐えきれない痛みを抱えてしまっている。——そういう顔だった。
当然だ。
カイの『天使の詩』を聴きたいと願う人間は、おしなべて、その理由を彼ら自身のなかに抱えているはずだから。
「あんたさ。……どこの人間だか知らねーけど、あんたが持ってるコネだか権力だかを使いまくって、この尋問室まで、わざわざ俺に会いにやってきたってことは……つまりは、それくらい必死に、カイの『天使の詩』が聴きたいってことだろう?」
俺がそう続ける間、彼は目を伏せたままでいた。
でも、じっと俺の声に耳を傾けている気配が、はっきりと伝わってきた。
「……おまえは、聴いたことがあるのか」
しばらく続いた沈黙を破ったのは、彼のほうが先だった。
その視線は、まだ伏せられたままだったが。
「何を?」
「その、……カイという男が弾く、ピアノを」
「ほかの曲ならあるよ、何度か。でも、アレは……『天使の詩』はない」
そう答えると、思わず苦笑がこみ上げてきた。
「あんた、頭よさそうな顔してんのに、わりとバカなんだな。ちょっと考えてみれば、すぐわかることじゃん」
「——どういう意味だ?」
「もし俺が、アレを……カイの『天使の詩』を聴いたことがあったなら、今頃、こんなところで、あんたと顔をあわせてなんか、ねーよ」
苦く笑った俺のことを、視線をあげた彼が見ていた。
不思議なほどきれいな目だった。——彼がついている職業に、似つかわしくないような、純粋な瞳。
「アレを聴いてたんだったら……今ごろ俺は、天国にいるさ」
(この記事は、tempo13・Chen 50・Chanyeol 18です。)
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