EXOにmellow mellow!

EXOがだいすき! CBXに夢中な記事やMV・楽曲評、コンサートレポなど、ファントークを綴ったブログです。SHINeeについても少し。

【セフン+ベッキョン】『彼に貸せる肩』

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「なー」

「はい」

「なー、セフニー」

「だから何ですか」

「ねみー」

「眠いんですか」

「だりー」

「疲れてるのはあなただけじゃないですよ」

「てかさー俺」

「はい」

「ゆで卵たべたい」

「はいはい」

「あ、ゆで卵なら何でもいいってわけじゃねーぞ? 茹でたてのあっつあつのやつでさー、そいつを『あちっ、あちちっ』って言いながら、殻をむいてだなー」

「ええ」

「つるっと出てきた真っ白な白身。そこに塩をちょっとだけつけて」

「あー」

「カプッて齧って黄身を見ると、まんなかのところがオレンジ色に半熟になってて、ほんのちょっとだけ、トロッてなってんの」

「はいはい」

「そのトロッてなってるところに、またちょっとだけ塩つけて、食う! ふたくちめ食う! すかさず!」

「ああ」

「もぐもぐもぐ、んー、んまいっ!」

「……ずいぶん具体的に描写しますね」

「あああー食いてー」

 

 ——2歳年上のこのひとが。

 やくたいもない、こういう話を、えんえん口に乗っけるときには。

 

「セフナ、ゆで卵、食いてー」

「……はいはい、食べたいのはわかりました」

 

 ——プロ意識の高い彼にとっては、本意ではない出来の仕事をしてしまって、忸怩たる思いに、ひとり苦しくとらわれているときだから。

 

「おまえ、持ってねーよなあ?」

「……何を、です?」

「そうゆう茹で卵。あ、あと塩」

 

 ——疲れている彼が、ひととき憩うことのできるように。

 

「……持ってるわけないでしょ」

「かははは、だよなあ? 持ってたら、逆にビックリだわ、ははは」

 

 ——肩を貸せる位置にいる自分が、すこしだけ、誇らしくもある。

 

 

(この記事は、「fragments of feelings」12です。)

 

 

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(これね、よく見ると、セフナがベク側のイヤフォンをはずしてるんですよね……そのマンネのさりげない心遣いが、もうたまらない感じで……!!)

(小説仕立てのものを、前回、初めて発表したんですが(「ある朝の切符・ある夜の通話」)、そのときはたくさんのご感想をありがとうございました♡  すごく嬉しく拝見しました。それ以外にも、コメント、とても嬉しくありがたく拝見しています。まだそのお返事もかけていないのに、新たに発表してしまってすみません。でも、ご感想を聞かせていただけると、すごく嬉しいです♪ 今週木曜日がお休みなので、そのときにお返事を書く予定です♪)