We love to see you filled with music.
音楽でいっぱいのきみを、見ているのが好き。
(この記事は、【Happy Chen Day プロジェクト(1)】「ずっと、きみのことを」から続いています。そちらを読んでくださると、嬉しいです。)
【前回までのあらすじ】:
「CEHN LOVE SMILE」(ひとみんさんのブログ)で企画されている、ジョンデくんのセンイル広告プロジェクト。そのポスターを飾るメッセージの英訳をご依頼いただき、私とQの二人で、電話会議で案を練ることになりました。
その電話会議の続きが、こちら♪▼
Q「でも、tellを使うとなると、第4文型を2つ並べなきゃいけないか」
私「うーん、それは私も思った。tell us , give us が並んじゃって、うざいかなーって。だからconveyを使ったんだよ、当初」
Q「だけど、your songs , your smiles, って、主語の形を揃えて、しかも両方とも『S』はじまりの単語の複数形で、韻を踏んだんでしょ」
私「うん」
Q「だったら、第4文型を2つ並べて『揃えてみました』感を出したほうが、むしろいいんじゃないの?」
私「うーん、そうね……くどいかなーと思ったけど、そこまで揃えておかないと、『意図的に韻を踏んだ』ことが伝わらないか」
Q「かもよ? 読むのは、基本的に英語がセカンド・ラングエッジな人たちだもん、私たちも含めて」
私「それとね、ひとみんさんから、『energies』を『power』に変えてもらえませんかって言われたんだけど」
Q「ああ……ここに power を使うのか。……ちょっと……それは難しいねえ」
私「そうなのよ。使えないのよ、『power』は」
——そうなんです。
「power」という単語の第一義は、「①権力・支配力・権威 ②特別な力・効果」などです。
EXOくんたちの歌では、「音楽が持っている、特別な『力』」という意味で使われていますが、「チェンくんの笑顔が『力』になる」というときには、英語として、もっともナチュラルな表現は、「His smiles give us energies」です。
私「これ、英語に日常的に接しているひとじゃないと、わからない感覚だと思う。『Power』をここで使うのは、英語的に、ちょっとおかしいって」
Q「うーん。それをそのまま、ひとみんさんにしっかり説明するしかないよ。カタカナの『パワー』と、英語の『power』は、少し意味が違うんですって。——だけど、惜しいなあ」
私「惜しいって、何が」
Q「その『power』を使いたいっていう、アイディア。惜しい。捨て去るのは」
私「それもそうなんだよ……」
Q「だって、なんといっても、オリンピックでやったぐらいの曲なんだよ『power』は! I'm so proud of them!!」
私「一応ねえ、考えてみたの。たとえば『magical power』にすれば、『魔法みたいな力』ってことになるでしょう。だったら使えるし、ほらCBXの……」
Q「……Magical Circus Tourにも、ひっかけてあるってわけでしょ? ——もちろん、それもわかるけど、うーん」
私「英語的には、それで通じるようになる」
Q「ダサいよ。一文に、ダブルミーニングが2個、しかも連続して使用するのは、『盛りすぎ』。くどい」
私「そうねえ……『power』 にも、一応『energies』の意味は、あるにはあるんだよね。だから、このまま使っても、まったくおかしいってわけじゃない」
Q「power をすべて capital(大文字) にすれば? そしたら、『あえて、使ってるんです』感が出るでしょ? それか、その文字だけイタリック(斜体)にするとか、ダブルクォーテーション(引用符)つけるとか。フォントの色を変えるとかね」
Can't breathe. Because of you.
息ができない。きみのせいで。
5. ところが、ここでおじいちゃんが登場(笑)
Qと私が会話していたのは、夜12時半ごろです。
私とQにとっては宵の口みたいなものです(笑)。
ところが、これを話していたのは、ちょうどお盆休みの頃。
Qは、普段住んでいる大学の寮から、彼女の祖父母の住む横浜の家(つまり、私の両親の家)に、羽を伸ばしに来ていたのです。
おじいちゃん「こらー、Qちゃん、もう寝なさい。なんでこんな真夜中に、長電話なんかしてるんだー」
私の父(すなわちQの祖父)は、ふだんは孫には甘い、優しいおじいちゃんですが、彼にとっては「夜中の12過ぎに、1時間以上も電話で話している」というのは言語道断の事態なのです。
Q「ごめん、おじいちゃん、もう寝るーすぐ寝るー」
私「おじいちゃんにごめんって謝っておいてー」
——というわけで、あたふたと電話を切りました。(笑)
6. ひとりになって考えてみました。
それから、ずっと考えていました。
ひとみんさんがポスターにする予定だというチェンくんの写真を、じっと見つめてみたり。
▲この写真。
Qが送ってきた、「ぎょんちゃんのセンイル広告の素敵なやつ♡」(by Q談)を見てみたり。
ひとみんさんのブログのコメント欄に寄せられていた、いろんな方のメッセージのアイディアに目を通したり。
これまでにひとみんさんが書いてこられた、ブログ記事を読み直してみたり。
ひとみんさんのブログに冠されているのが「SMILE」という言葉であること、センイル広告のための特設ページが設けられたブログや、ツイッターのアカウント名にも、すべて「smile」が入っていること。
ひとみんさんが、今回のポスターにするために選ばれた写真の理由を、「この笑顔が彼のすべてだと思うから」とブログに書いていらっしゃったこと。
そんなことを、頭の中でぐるぐるさせながら、考え続けました。
7. そして。
「ポスターに入れる言葉」であることをまずは念頭において、「翻訳」ということではなく、どういう英語がいいのかを考えよう、と思いました。
言葉の字句通りの翻訳ではなく、エッセンスだけを抽出して、もっとシンプルな英語にしたほうが、きっといいんだろうなあ、と。
そのうえで、「あなたの笑顔と歌声は、あなたの美しい心を伝えてくれる。そしていつも私たちの力になってくれる」という言葉について、じっくり噛みしめてみました。
たぶんほとんどのチェンペンさんにとっては、彼の「笑顔」と「歌」が、その魅力の根源になっているんだな、と思いました。
「歌」は、チェンくんの才能や努力の結晶として。
「笑顔」は、彼の明るさや、生き生きしたとした資質の象徴、ファンである私たちに向けられる、愛情や誠実さの証として。
そして、その「歌」と「笑顔」が、「私たちの心を支えてくれていること」を表してみよう——という方針を決めました。
7. 3つの原案
原案1
あなたの歌と笑顔が、私たちのすべて。
Your songs and smiles are everything to us.
ひとみんさんがブログに書いていらっしゃった「この笑顔が彼の全てだと思うので」というお言葉が、大きな鍵になりました。
ほんとうに、素直に書いてみました、という英語です。
すーっと書きましたし、ほとんど、頭のなかに浮かんだとおりのものを形にしただけで、時間もほとんどかかっていません。
シンプルなこと、このうえない文言なのですが、シンプルなもののほうが、強い力を持っているかもしれないと思っています。
原案2
この宇宙の美しさを、あなたの歌が教えてくれる。
Your songs tell us how beautiful our universe is.
チェンくんの、あの美しい声、コンサートホールいっぱいに響きわたるパワー系の歌唱に魅了されているファンの方は、とても多いことでしょう。
歌に関しては、チェンくん自身も非常に強くこだわっているので、そこに賛辞を送りたいと考えました。
この英文を直訳すると「私たちの宇宙がどれほど美しいものであるかを、あなたの歌が教えてくれる」という意味になります。
Qと会話するなかで、「アナタにとって、『これぞ、チェンチェンの歌』ってのはどの曲? そこから着想していったほうがいいかもよ」とも言われたことが心に残っていて、この英語を書きました。
うーん、「これぞ、チェンチェンの歌」ね……
何と言っても「Heaven」と「Universe」。日本語曲を入れていいなら「Cry」かな。
このへんのラインナップが、彼のロマンチックな高音+パワー系の歌唱法の魅力がとても象徴的に表現されていると思うんですよ。
原案3
あなたの歌が、毎日、私たちに生きる力をくれる。
Your songs give us POWER to live everyday.
ひとみんさんが繰り返しブログで書かれているのは、チェンくんの存在が、いかに日々を走り続けるときの心の糧になっているか、ということであるように見受けられました。
そしてそれは、私にも強く共感できる感覚です。
——コンサートに行くんだから、それを楽しみに、この仕事をがんばろう。
この雑事を片づけたら、EXOくんのDVDを見よう。
この日に、新しいアルバムが出るのか。……それまでがんばろう。
EXOやCBXの活動予定は、カレンダーの上にチェンくんが蒔いてくれた「幸せの種」です。
私たちは、蒔かれたその種を見つめながら、よし、この日までがんばろう、今日の仕事を一生懸命やろう、と思ったりしてきたはずです。
「お疲れさまmid night ため息オンパレード」な日々(@「CBX」)でも、その種が咲かせてくれる花のことを考えると、また、走り出すことができます。
だから、「everyday」という言葉を入れました。
「7曜日の歌」を歌ってくれた、「Blooming days」のことも、もちろん、頭の中にありました。
原案2と3には「笑顔」という言葉がないのですが、それこそ、「SUNAEBOさんの写真が、チェンくんの笑顔がどれほど素敵であるか」を物語ってくれていると思いました。
ゆえに、「笑顔」という言葉は、このポスターに添える言葉としては、「蛇足」になってしまうかもしれない、と思って省きました。
8. 皆さまが選んでくださった、その結果は……?
3つの原案をメールに書いてひとみんさんに送信したところ、すぐにそれをアンケートにして、ひろく皆さまからのご意見を募るかたちをとってくださいました。
(ありがとうございます、ひとみんさん。
とってもお忙しいでしょうに、すばやく反応を返してくださって、頭が下がります。この企画自体が、ひとみんさんのお気持ちから出発しているわけで、とても素晴らしいことだと思います。
企画をたててくださったり、皆さんの意見を募ったりするのは、非常に大変なことだと思います。深く感謝しています。)
その結果は……ひとみんさんのブログ「CEHN LOVE SMILE」へ、GO!
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(画像はお借りしています。ありがとうございます。)
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